2 うち氏にておはします ふちはら藤 原のその中に たいしょくわん大 織 冠と申 は かまたり鎌 足の しん臣の御 事なり はしめはもんしゃうせう文 章 生にて御座 ありけるか いるか入 鹿の臣をたいらけ たいしょ大織 くわん冠になされさせ給ふ そもこのくわんと申は上代より ためしなし さて まつ末 たい代にありかたき めてでたきくわんとなり けり この君をはふひ不比等